短編集『手紙』
考えるのをやめ、食事をして寝ることにした。


5月20日

私は一通目の手紙を無視していた。単なる悪戯だと片付けたのである。

しかしその日、二通目の手紙が届いたのだ。


───────有意義な毎日をお過ごしだろうか。

既に10日が過ぎた。

貴殿は後20日の命である。

悔いの無いよう過ごされよ。───────


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