短編集『手紙』
───────とうとう明日、貴殿の命は終焉を迎える。

何をしても徒労に過ぎない。

貴殿の命を屠ホフる者は、この世の者ではないのだから。

明日、正午きっかりに、貴殿の命を終わらせる。───────


私は震える手で便箋を持ち、何度も内容に目を通した

奴は、私を狙っている相手は……この世の者ではない?

私は緊張から水をガブガブと飲み、ゴミ箱をひっくり返して一通目の手紙から読み返していた。


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