短編集『手紙』
「そう。ならいいけど……」
「よかないよ! アイツ。絶対ヤバイって!」
「今はまだいいけどあの女、その内絶対正体現すゼ?」
「アイツ、あのセンコーみたいに、山ん中で見付かんじゃね?」
「ま、まさかぁ!」
いつもの会話も、前のような明るさは微塵も無かった。
「可奈子」
「なぁに? 貴方」
「俺、裸で抱き合いたいんだけど」
「!」
可奈子は暫く考えを巡らせていたが、一段低いトーンで答えた。
「いいわよ? 後悔しないなら」
彼らは今まで、着衣のままでしか身体を交わしていなかったのだ。
「しないよ。何を後悔するって言うんだよ」
「フフフ。それは見てのお楽しみ」
可奈子はそう言うと、全身を覆っていた黒い衣装を脱ぎ出した。
「よかないよ! アイツ。絶対ヤバイって!」
「今はまだいいけどあの女、その内絶対正体現すゼ?」
「アイツ、あのセンコーみたいに、山ん中で見付かんじゃね?」
「ま、まさかぁ!」
いつもの会話も、前のような明るさは微塵も無かった。
「可奈子」
「なぁに? 貴方」
「俺、裸で抱き合いたいんだけど」
「!」
可奈子は暫く考えを巡らせていたが、一段低いトーンで答えた。
「いいわよ? 後悔しないなら」
彼らは今まで、着衣のままでしか身体を交わしていなかったのだ。
「しないよ。何を後悔するって言うんだよ」
「フフフ。それは見てのお楽しみ」
可奈子はそう言うと、全身を覆っていた黒い衣装を脱ぎ出した。