自己中王子の扱い方



「…牛肉とー鮭とーお茶とー

レタスとー…あとはー…」



今、近くのスーパーに来てます!

普段はこないけど翼さんの家からは

ここが一番近い



「…たまねぎとー…」



渡された買い物メモとすっごい重いかご



「…はぁ…」


やっとの思いでスーパーから出る

お、重すぎでしょ…

ビニール袋2つぱんぱん…

近いっていったって10分はかかる



「…おもッ…」



前かがみになる姿勢をなんども戻し

また繰り返す…



「うぅ…重いよぉー…」




「あ、そこの子!今暇!?」



「え…?」



前から来た男の人2人


「暇じゃないですけど…」



「可愛いね、名前なんてゆうの?」

「ちょ、っと…離してください…!!」



男の人の一人が腕をつかむ…



「名前聞いてるだけでしょ?」



つかまれた反動で袋を離してしまい

地面をころころと四方八方に転がる…


「…ッ」


それでもつかまれた腕が離れない



「一緒に遊ばない?」


「あ、遊ばないですよッ!!離してくださいッッ」


「まぁ、強がっちゃってー素直じゃないんだから」


「す、素直ですよ!?本気ですよ!?」


「いいから、行こうー☆」


「ちょ、ちょっと…ッッ」





うぅ…拉致されるんですけど…

てかまじで引きずられて感じに

無理やり…うぅ…離してくださいよぉ…

転がったもの拾わなきゃだし…

ってかそうじゃなくて!!



「ま、まじであの…離して…ください」



まじで…ッ




「なぁにしてんのかな?」




「は?」

「誰?」



突然さえぎられた前から聞こえた声





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