自己中王子の扱い方

[THUBASA]



「一人でいけよ?」



自分で言ったにも関わらず

咲姫が出て行った後かなり心配になった



…あいつ可愛いからな…



…って何考えてんだよ…

別に心配なんてしなくても大丈夫だよな?

自分に言い聞かせるものの不安は膨れ上がる




「…ちょっと…散歩だけ…」



自分に言い訳して家をでた





「ちょ…ちょっと!!離してくださいよ!!」





5分くらい歩いたところで聞こえた声



「いいじゃん、俺らと遊ぼうよ?」

「可愛いねー」



見たことねぇー男に腕つかまれて

連れてかれそうになってる…

…なにやってんだあいつは…




「俺のだから返せよ」



…俺のとかッ

言った後で後悔していた

それでも振り替える余裕もなく



「…いいから返せって言ってんだろ」



自分でも始めてこんな低い声だしたかもって

くらい力のこもった声がでた




「…びっくりしたぁ…」



腕を離されてそんな安心した顔してるから

なんだか腹がたった

…無用心すぎるんだよ…



…なんで俺こんなに心配してたんだろ…

…なんで安心してんだろ…


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