自己中王子の扱い方
翼さんが部屋にはいったあと
あたしは何をするでもなく部屋を見渡して
宿題でもしようかなって思った
「…ッ」
夏休みの宿題ってこんなにあったっけ?
配られたときは夏休みって浮かれてて
全然気づかなかった…
いつもは最終日ぎりぎりに一気にするんだけど
ひまだし…するかぁ…
「??」
はじめてから約5分。
頭の上にははてなばかり…
ペンは最初の問題の上をいったりきたり…
本気でわかんないんですけど…ッ
…あれ…
なんかふわふわ…白い雲の上みたい…
あ、翼さんだぁ…
「…翼さん」
「…咲姫…」
あたしを呼ぶ
なんか足元がふわふわ…
「…んッッ」
ゆっくりキスされる
「…ん…」
いつもと違う…受け入れている自分
ん…翼さん…
「…おい、咲姫!!」
「びくッッ」
いきなりの大きな声
「…あれ?翼さん?」
見渡すと部屋。机の上の宿題