自己中王子の扱い方


毛先だけ赤い髪の毛と悪そうな目

いかにも…不良って感じな…



「あ、あの…」


恐る恐る声をかけるあたしにその人は何も言わない…

部屋…間違えた…?

そうだよね!!お母さんと再婚する(予定)の椎葉さんの

息子さんがこんな悪い人じゃないですよね!!


「…姫子さんの娘さんか…?」


その不良の後ろから顔を覗かせた男の人…


「あ、はい…桐竹咲姫です」



「始めまして 椎葉です」



この人が…椎葉さん…?

すっごい優しそうじゃないですか!!

なんでこの人息子さんですか!?


「翼がご迷惑をかけて…すみません…」


そういいながら椎葉さんは「翼」と言われる人の頭を

がちんの叩いた



「俺、本当のこと言っただけだけど?」



…こんな人と一緒に住むんですかぁ!?



「咲姫ちゃんは紅茶とコーヒーどっちがいいかな?」


「あ、紅茶で…お願いします」



部屋に上がったあたしの正面にはその後もう一発殴られて

めっちゃ不機嫌な「翼」さん…一発じゃ足りなかったと思うんだけど…

それにしても綺麗な部屋ですなぁ…



「はい、どうぞ」


「あ、ありがとうございます」







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