自己中王子の扱い方
翼さんがおきているわけもなく
リビングは真っ暗…
「…うぅ…」
暗いのは苦手…
でも電気つけるのも気が引ける
「…よし…」
目がなれてくると
少し見えてくるようになる
それでもはっきりみえないかぎり
いろんなものに衝突…
「…いった…ぁ」
思いっきり足の小指をぶつけた…
もう涙も出ないけど…
さっきはこんなのよりずっと痛かったから…
「ぱちッ」
やっとの思いで洗面所の電気をつける
ため息も一緒に漏れる
「…」
あたし…どうすればいいんだろう…
なんでこんなにうまくいかないんだろう…
「…う…」
なんでかまた涙が出てきた
枯れることのない
もう何ℓくらいになるんだろう…
「つ…つばささん…」
なんでか名前を呼んでいて
なんでか…
翼さん…ッ
「カチッ」
…え
突然目の前が真っ暗…