自己中王子の扱い方


[THUBASA]




気付いたら押し倒していた…

あ、やば…



「い、いやです…」



めっちゃ涙目じゃないですか…?



「…あっそ」


離したのは俺の意思ではなかったはずだ…

なんか…見てたらこっちが泣きたくなってきた

ってか…押し倒して初めて拒まれたかも



「な、なんですか…」


初日で押し倒してしまった以上これから

同居するのにきまずいのは目に見えている



「…」



あ、やばい



「ち、近いんですけ…ッッ!?」



気付いたらかなり近い顔と唇にあたるもの…

やば…



「…」

「…」



すぐに離したものの、目の前の女は放心状態だった…

目を見開いて俺を見てた



「…え…キス…しました?」



「はい」



「…なッなんでですかッ!?なんですかッ!?」



我に返ったこの女は大声で俺に言ってきた…

近所迷惑になる…



「…うるさい」



「う、うるさいってッ…!?」



「もっかいふさぐぞ、ぶさいく」



「なななッッ」



その女はまた見開いて俺を見てふるふると首をふる

・・・小動物みたい・・・



「あの…」


「あ??」


小声で聞いてくる




「なんであたしにキスしたんですか?」



…なんでって…理由なんてないっすけど…

てか…上目つかいやめてください…




「…お前…俺のこと好きになれよ」



「はい?」



…また口が勝手に動き始めるんすよね…;;





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