自己中王子の扱い方


「…翼さん…照れてるんですか?」




「て…照れてねぇよ!!」




なんで怒ってるんですか…







「つばささ…ぎゃッ!!」






「…黙ってろよ」




「…ン…」




部屋の電気が逆光になって

翼さんが黒く見える

あたしのすぐ目の前には

翼さんの顔があった

そして…キスされていた




「つ…つばさ…さん?」




すぐに離れても翼さんの顔が目の前にあったまま

…このベット低反発なのかな…

なんてよくわかんないことも考える

背中にあたるベットが深く深くしずむから




「…咲姫」




「…?」



「もう毎日好きとか言わなくていい」




「…え?」





翼さん…

翼さんはいつもよくわかんないよ

言葉にするまで全然伝わらないんだもん…


『病み上がり』なんていって今翼さんの

部屋につれていかれたのも

『好き』なんていって

照れているのにあたしの気持ちは

わからないのも



…全部伝わらない







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