政略結婚
「これから、嫌いな男に抱かれなきゃならないのに、抵抗したくてもできないかわいそうなお姫様から、抵抗する力を奪うのは、優しさだと思わない?」


冷たい目で私を見る。


「嫌いだなんて・・・・」


「いいよ。別に。嫌いな男に抱かれる女がどんな表情で鳴くのか。興味があるから」


そう言うと彼は、ベットに座る私の唇を塞ぐ。


10人中10人、彼の容姿に嫌悪を感じることはないだろうと感じる端正な顔立ち。


私が、彼の幼馴染みでなければ、この結婚にも楽しみができたかもしれない。



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