政略結婚
そして、再び唇が重なる。


今度は深く、口内を貪っていく。


徐々に激しくなっていく口づけに私は、ぎゅっと目を瞑る。


流れそうな涙を必死にこらえる。


どんどん露わにされていく。


だんだんと激しさを増す彼の愛撫に自然と私の体も反応を示していく。


「…んん…―…ぁっ…――くぅ…」


甘い喘ぎ声。


彼と目があって、それが自分の口から発せられていると気づく。


皮肉を帯びた彼の笑み。
< 9 / 28 >

この作品をシェア

pagetop