【長編】距離
-トントンッ


「は〜い?」


「恋だけど、いい?」


「どーぞー」


私は、朱菜ちゃんの部屋に入った。


「ソウくんチルドレンは、どうしたの?」


「朱菜ちゃんだと相談しやすいからだよ。」


だって、年齢的にぴったりなのは、朱菜ちゃんしかいないから。


「じゃあ、恋も相談なのね。」


朱菜ちゃんは、優しいからな。


「うん。」


「恋の場合は......
愛と違って彼氏いるでしょ?」


「......。」


誰も知らないのに。


朱菜ちゃん、なんでわかるかな?



私は、何も言えなかった。


「当たりだ。」


朱菜ちゃんは、ニヤリと笑った。


「どうして?」


「愛より色気がある感じに見えたからかな?」


「い、色気?」


私にそんなものあるの?


ビックリだよ。


「ふっ。
たぶん、お母さんとハルナちゃんは、気づいてるよ。」


「うそー」


恥ずかしいんだけど。


「それで、どんな悩みかな?」
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