【長編】距離
「まあ、そこそこね。
修の気持ちがわかったよ。」


「えっ?
修がどうかしたの?」


わけわかんない。


「てか、もう少しで修くるよ。」


「そうなの?
榊くんと修もサボリ?」



さっき、一時間目が終わったとこだ。


「先輩も?」


「ちょっとね。
てか、榊くんから先輩って変かも。」


私は、クスクスッ笑った。

「た〜か〜ち〜」


急に叫び声が。


修だ。


「修、ここだ。」


榊くんが呼んだ。


「ほら、孝知って、朱菜?」


修は、めっちゃ私に驚いてるし。


「修もサボるのね。」


「と、父さんに言うなよ。」


修は、ハルくんが怖いみたい。


「言わないわよ。
私も同罪。
それに、ハルくんは怖くないわよ。」


「十分、怖いから。」


修は、余程ハルくんを理解してないみたい。


「それは、修がミナミちゃんに甘えるからでしょ?」


原因は、これだよ。


「あ、甘えるって言うか、話してるだけじゃん。」


「はぁ。
わかってないな〜。
ハルくん、独占欲強いんだからね。」
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