【長編】距離

「私の初恋って、修だよ。」


「マジで？」



修は、信じられないようだ。


「うん。
ずっと修だけを好き。」


「嘘つくなよ。」


修は、悲しそうだった。


修、悲しまないで。


ちゃんと話すから。


「修、私との関係はなんだった？」



「はっ？
甥と叔母？」


「うん。
私ね。
知ってたんだよ。
叔母と甥が結婚できないって。」


私は、あの日、目の前が真っ暗になってしまった。


「だからなのか？」


「私、修への気持ちは間違いなんだって蓋をしたんだ。
修を忘れるために告白してくれた男を彼氏にした。」


安易な考え。


「俺だって、ダメなんだって知った時忘れようとした。
けど、できなかった。」


「私ね。
修だけを想っていたかったよ。
けど、どうしようもない事。
そう諦めたの。
諦めたら、修以外は一緒だから。」


修じゃなきゃ、ダメなの。

心の中では、わかってたけど否定し続けた。


それしかなかった。