【長編】距離
「そこってさ。
家から近いの?」


あっ。


修は、そこの心配してるんだ。


「遠いよ。
だから、一人暮らしする予定。」


けど、修とどうなろうとこれは譲れない。


「俺は?」


「変わらないよ。
今みたいには、会えないけど。
普通の恋人同士なら、このぐらいは....」


本当は、確かめたいのもあるから。


だから、修とこうなったのに全然ブレない。


近くに居すぎるから勘違いしてるんじゃないかって。


そう思いたくないから。


「そうだけど。」


修、怒ってる?


「これからは、ずっと修の隣に入れるでしょ?
それに、修は、来てくれないの?」


「年が違うって、やっぱ大変だな。
朱菜が先に大人になるのが辛い。」


なに?


もしかして.....


私は、不安げに修を見た。


だって....


「俺、わかるんだよ。
朱菜の気持ち。
けど、それがヤだって思うんだ。
まだまだ、ガキだよな。」

修が苦笑い。
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