【長編】距離
呆気なく終わると思うけど。


終わるというか、つき合うよ。


そうしか思えない。


あの拒否り方。


俺からしたら、愛がある。


嫌いじゃなくて好きすぎてみたいなね。


どうでもいいんだけど。


見物だな。


「わかってるよ。
執着心が俺並ってのも。」

『まあな。
言っても、親戚やから。』


「あぁ。
俺、朱菜より孝知のが血的には濃いんだよな。」


よく考えたら、変な感じだ。


『そうだな。
奇妙な巡り合わせだな。』


孝知も考え深いものがあるみたいだ。


「本当のじいちゃんは、すげぇよ。
たぶん、一瞬で察したみたいだし。」


『それは、三緑さんが柚希さんを好きだったから。』


聞き間違い?



本当のじいちゃんは、ばあちゃんを好きだった?


『修、知らんかったの?』

孝知は、あっけらかんとしてる。


「知らねぇよ。
昨日からいろいろありすぎて、まだ頭ん中こんがらがってるから。」


本当は、一人になって考えるべきなんだろう。


けど....


『修のペースで頭ん中整理しな。
時間は、まだまだあるから。』
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