【長編】距離
「朱菜、彼女と席を外してもらっていいかしら?」


有無を言わせない圧力をかけるお母さん。


「.....わかった。
美弥さん、私の部屋に行きましょうか?」


「えっ?
あっ。
はい。」


私と美弥さんは、渋々ながらリビングからでて私の部屋に向かった。


「ごめんなさい。」


私は、美弥さんに謝った。


「えっ?
いいのよ。
こちらから話しかけたんだし。」


「私、詳しくないからなにが起こってるかまだわからないんだよね。」


私は、苦笑いするしかなかった。


「たぶん、話が終わったら、話してくれるわよ。」


美弥さんも不安みたいだ。


「そうですよね?
呼ばれるまで、聞きたいことがあるんで聞いていいですか?」


「うん。
いいわよ。
私も聞きたいことがあるの。」


私は、首を傾げた。


「私にわかるかわかりませんが....」


私は、なんとなく美弥さんと仲良くなれる気がした。


まだまだよそよそしいけどね。
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