【長編】距離
クリスマスイブ。


お父さんは、大張り切り。


なんで?


毎年、私がデートに行ってても気にしてなかったじゃん。


私は、訝しげにお父さんを見ていた。


「朱菜。
お父さんは、修より優先してくれたのが嬉しいのよ。」


お母さんが私にだけ聞こえるように言った。


「だって、修が言うから.....」


私は、唇を尖らせて拗ねて見せた。


「毎年、いなかったじゃない?
寂しがってたのよ。」


「うそ〜。
お母さんいるから、いいじゃん。」


いまだに、ラブラブなのに。


なんで、私が邪魔しなきゃいけないの?


「いずれは、朱菜は嫁ぐわけでしょ?
だからよ。」


「そういうもん?」


「そうよ。
てか、料理の準備しなきゃね。
今日の料理の量は、すごいからね。」


お母さんは、気合いを入れた。


今日のメンバーは、私とお父さん、お母さん、ハルくん家族とソウくん家族。


そして、亮くんと美弥ちゃんに孝知に孝知のおじいちゃん、おばあちゃん。
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