【長編】距離
「修、今日しかチャンスは、ないよ。」


だってね。


こんな風に2人きりで誰もいない家なんてないから。

「それもあるから、悩んでる。
朱菜を触ってるだけで満足な部分もある。
けど、男って厄介だよな。
それだけじゃ済まされない欲があるから。」


修って、なんで本能のままにいけないのかな?


それが、わからないわ。


大抵の男ならこんなチャンスを逃さないのに。


修らしいって言えば、修らしいわ。


そんな修がいいんだけど。

私だって、修と体をつなげたいのに。


恥ずかしくて言えないけど。


けど、言わないとダメかな?


修だけじゃなくて、私もだって。


私にだって欲は、あるのに。
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