【長編】距離
「孝知、悪いんだけどさ。
放課後まで迎えに来るの無理みたいだから、寝かせておいて。」


「わかった。」


孝知は、私が嫌々なのがわかってるから、困ってるみたいだし。


「悪いんだけどさ。
放課後になったら、保健室に修の荷物持ってきて。」

「うん。
じゃあ、とりあえず、保健室に行ってくるよ。
ありがとう。」


孝知は、お礼を言っていなくなった。


「こっちこそ、ありがとね。」


てか、孝知じゃなくて私がお礼を言わなきゃないのにね。


甥っ子の面倒を見てもらってるんだから。


てか、二歳下の甥っ子って。


やんなっちゃうよ。


叔母さんなんて。


てか、修大丈夫かな?


聞かなかったけど。


ホント運動神経いいのに、抜けてるんだから。


修は、ハルくんよりソウくんに似てるって言われたっけ。


ハルくんは、人並みだけど、ソウくんは、尋常じゃないって聞いたから。


そういえば、バスケ部に今でも受け継がれてる話があるんだっけ。


誰にも言わないけど、ソウくんの話しだったりする。
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