【長編】距離

朱菜 side

修の顔つきが変わった。


何か決断したみたいな顔。


私は、駆け引きじゃなくて距離を置こうって思った。


私にとって終わりを表す言葉を。


耐えれなかった。


私って、何なのかな?


そう思っちゃって。


だから、自然と出た言葉。


「朱菜」


修は、私の名前を呼んでキスした。


なんの前触れもなく。


「修?」


「ぐだぐだな俺でごめん。
俺は、朱菜が何よりも大事だし愛してる。
朱菜だから、ヤりたいと思うのは、変わらない。」



「修」


今度は、私からキスした。


私への想いが聞けたら、どうでもよくなっちゃった。


ただ修と一緒にいたい。


そんな単純な考えに。
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