【長編】距離
second story

朱菜 side

「朱菜、起きなさい。」


今日は、珍しくお母さんに起こされた。


時間を見ると、家を出る1時間前。


私が女の子だからだろう。


ソウくんとハルくんは、15分前しか起こしてくれないって言ってたから。


私は、起き上がり洗面所に行った。


一日の始まりだからさっぱりしなきゃ。


顔を洗い軽く髪の毛の寝癖を直して、リビングに向かった。


「お母さん、おはよう。」


「おはよう。
今日は、ちゃんと話しを聞いてね。」


「うん。
わかってる。
いただきます。」


私は、お母さんが用意してくれたご飯を食べ始めた。


「食べながらでいいから聞いて。
今日の事を聞いたら、悩んでることをちゃんと考えなさい。
たぶん、それは希望の光になるはずだから。
逃げるのは、簡単。
だけどね。
それは、すべて後悔するから。」


胸が痛かった。


事実を言われたから。


逃げない勇気。


立ち向かう勇気。


強さが欲しいよ。
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