【長編】距離

朱菜 side

教室に入ると女子に囲まれた。


なんかしたっけ?


「朱菜ちゃん。
どうして、修くんと一緒なのかな?」


綾ちゃん。


昨日の孝知と違って、眉がピクッて。


「さぁ〜。
どうしてでしょう?」


関係ないじゃん。


「あのねぇ〜。」


ますます機嫌が悪い。


なんでかな?


「綾ちゃん。
あんまり怒ると眉間の皺痕付くよ。」


「朱菜ちゃん、修くんとつき合ってるの?」


綾ちゃんの隣にいた頼りになるお姉さんみたいな雪ちゃん。


「違うよ。
みんなには、関係ないでしょ?」


「関係なくない。
てか、つき合ってないなら、なんで修くんは笑顔なの?」


綾ちゃん、必死だ。


笑いそうになっちゃうよ。


「修が機嫌よかったからだよ。」


うん。


いつもなら、冷たいもん。


「修くんを呼び捨てするなんて。」



甥にくん付けなんてありえないし。


てか、綾ちゃんは、修が好きなのかな?


修は、綾ちゃんみたいなの苦手なのにな。
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