【長編】距離
「綾、朱菜ちゃんが正しいよ。
冷静になりな。
ごめんね。」


雪ちゃんのおかげで私の周りから女子が去った。


てか、修はモテモテなのね。


知らなかった。


しかも、私がモテるって。


ありえないよ。


「朝からスゴいね。」


心が苦笑いしながら私のそばにきた。


「そうだね。」


「てか、朱菜ってさ。
何者って感じがするんだけど。」


何者?


なにが?


「意味わかんないよ、心。」


「だってさ。
漣斗くん、蛍くん、孝知くん、修くんって人気者と仲がいいから。」


心は、羨ましいみたい。


「偶然よ。」


てか、それに戒が加わったらさらにスゴいんだろうな。


言えないけど。


「ふ〜ん。」


心は、つまんなそう。


「てかさ。
私の話より、心?」


心の恋の話を聞いたことない。


「実はね。
気になる人ができたの。」

心の頬が軽く赤くなった気がした。


「マジで?
誰?」


すっごく、興味津々。
< 62 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop