【長編】距離

みき side

どうしよう。


緊張するな。


-トントンッ


私は、一応ノックした。


「は〜い。」


ドアを恋ちゃんが開けてくれた。


「恋ちゃん、久しぶり。」


「あっ!
みきじゃん。」


恋ちゃんが部屋に入れてくれた。


「みき、ちょっと大きくなってる〜」



愛ちゃんが、私に近づいてきた。


私、最近成長期で身長伸びたんです。


てか、芯は、ゲームに集中して私を見てくれない。


ちら見すらしてくれない。


やっぱ、ただのいとこだからかな?


それに、私の片思いだしね。


芯しかかっこよく見えなくて。


芯しかドキドキしなくて。


それに気づいたとき、戸惑った。


だって、私と芯は、いとこ同士だから。


いとこ同士じゃ、ダメだよね。


常識がわからないからわかんない。


ただ知ってるのは、叔母と甥はダメって事。


たまたま聞いちゃったんだ。


お父さんが、陽向お兄ちゃんに説明してたのを。


陽向お兄ちゃんの涙を覚えてる。


結ばれない運命があるんだって、知った。
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