傘、貸しましょうか?【短編集】

「俺あそこ嫌い。」

正直に俺は言いました。

だって俺はあそこのおじさんに殴られたし、
それに…。


女の子はなぜか分からないけど怒りながら、
「なら明日来なさいよ!」って言いながら雨の中を自転車に乗って走りだしました。


別に殴ったことはどうでもよかったのかもしれない。

ただ俺には居心地が悪いから、何か罪悪感をあそこには感じるから、

あそこは嫌いです。

でも女の子は明日何がなんでも俺を連れて行くぞ、
みたいな雰囲気でした。

寝泊まりをバス停でしてたら案の定女の子が来て

俺は無理矢理連れて行かれました。

もちろん駄菓子屋に。


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