傘、貸しましょうか?【短編集】
その言葉でお姉さんは誰の事かわかったようだ。
どんどん顔が険しくなっている。 「あっおばちゃん呼んでくれた?」
私は慌てて話題をそらす。
その時、
「あら、呼んだのはあなた?」
少し白髪が増えたおばちゃんが現れた。
「おばちゃん久しぶり!」
元気よくおばちゃんに笑顔を向けさっそく本題に。
「おばちゃん、おじさんを呼んでくれない?」
そう言うとおばちゃんは悲しい顔をした。
お姉さんは怒りをあらわにしている。
「えっと…とりあえずごめんなさい。」
困った私はとりあえず謝った。
「ガキィ、謝んなくてイイんだよ。」
そんな時聞こえた中年の男の声。
そっちに顔を向けると…