機能不全家族
絶望家族
「俺の靴下はどこだ。どうしてこの家はすぐ物がなくなる」「そんなの知らないわよ。私どこにも動かしてないもの」
 また喧嘩だ。私の朝は、父の怒鳴り声から始まる。言いようのない不安感と焦燥感で胸が苦しくなりながら、階下に降りる。
 「お前もいいからすぐに探すの手伝え!」「はいはい」仕方なしに探す振りをする。
 この家にいると、窒息しそうだ。私は子供の時から、このことを何度考えてきたことだろう。
 毎日大声を張り上げる父。そして、悲しいことに私の父は狂っている。
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