一生一緒
プロローグ
ねえ、覚えてる?
2人。
まだ小さかったよね。
恋とか、愛とか。
そんなのなかった。
何をするときも一緒。
2人でひとつ。
ふたり手をつないでて。
そう、あの日も。
「あのね、祐ちゃん。」
「なぁに?」
「夢があるのー。」
「僕もあるよ。」
「じゃあ“せーの”ね。」
「“せーの”」
「祐ちゃんと…」
「奈々ちゃんと…」
「「一生一緒にいること!」」
おなじ夢。
“一生”だなんて
背伸びした言葉つかって。
「約束だよ?」
「一生一緒にいよーね。」