女の子!?ときどき男の子!?〜アイドル奮闘伝説〜
知暁side
俺はひとりで自販機で飲み物を買っていた。
それにしても海璃すごかったなぁ。
自己紹介のときは少しひやひやしたけど、あの後は別人のようだったもんな。
ダンスとかマジ完璧だったし。
あの笑顔はすごく輝いてたな。
今の俺たちには出来ない。
特に今の俺にはあんな笑顔出来ない。
うらやましいなぁ。海璃が。
あんな輝いた笑顔で踊れるなんて。
キィー
なんだこの空気。
楽屋に戻ったらなんかみんなの様子が変だった。
そんななか海璃は普通に話しかけてきた。
「いいな。知暁くん。飲み物買って来てたの。俺も買って来ようかな」
「二本買ったからあげる一本。はい」
「えっ。いいの。ありがとう」
あっ、まただ。
またその顔で笑うんだ。