*ハナコイ*
「セッ、セルジュさま…」
顔を真っ赤にしてジタバタする彼女。
「嫌?」
そんな彼女の耳元で囁くように言うと…
ほらやっぱり。耳まで真っ赤に染めて…ほんとに可愛いな。
その時。俺の目に映ったのは部屋に飾られているバラの花。
ロゼア…
自分の中の気持ちを消すように、俺は姫に囁いた。
「こんな時間に男の部屋になんかいたら…何をされても文句は言えないよ?」
ちょっと意地悪すぎたかな、とも思ったけど…
「か、構いませんっ…」
ギュッと目をつぶって恥ずかしいそうに言う姫。
普通の男がみたらすっごく可愛くてたまらない姿なのに…
俺の中にはどうしても消えない気持ちがあった。