キミがスキ
シーンとした空気の中龍哉のお父さんが口を開いた
「あの家には…もう帰らないつもりだ。荷物もほとんどあるしな。今は雅哉の受験に専念してるからな」
雅哉とは龍哉の弟。見た目は真面目には見えない
「勝手にすれば?」
「なんなんだ!その口の聞き方は!」
龍哉のお父さんは机を手で叩いて怒りに満ちている
「は?言葉のまんまだけど」
「お前…お前はちっとも変わっとらんな!不良になって勉強もろくにしない!見た目はチャラチャラで!こんな女と付き合って!!」
「…こんな女?」
「あぁ。そうだ!こんな女なんかよりもっと良い奴は居なかったのか!?こんな頭悪そうでチャラチャラした奴!今時金髪ってなんだ!雅哉を見てみろ!」
私…金髪じゃないし…笑パールミルクティーですけど…笑
それに私あんまバカじゃないし…いちお中間くらいですから
この人見た目だけで判断してバカじゃん
「君!」
はっ…?私……?
「はい…?」
「もうこれ以上龍哉をダメにしないでくれ!龍哉がこうなってしまったのは君のせいだ!」
はー?!私なんもしてないし
龍哉のお父さんがもう一度私に何か言おうとした時…