キミがスキ
………っ………
涙を流す龍哉に必死に涙を止める私。
私は涙を止めて肩を震わせながら言う。
「龍哉…?私じゃダメなの…?もう好きじゃないの…?」
「ゴメン……」
……やだ…また泣きそうだよ…
でもここで泣いたらダメ…絶対…ダメ…
。涙こらえなきゃ…こらえなきゃ…
「もう会えないの…?何も言ってくれないの…?」
「……………」
黙ったままの龍哉。
その龍哉を見ていたら色々な事を思いだした。
全部全部大事で…でも思い出になんてしたくないよ…
絶対…別れたくないよ……
龍哉との事を思い出したら涙が出てきて止まらなかった。
「…っ…1人に…しないでぇ…っ…ふ…」
「どこ…も行かないで…っ…」
龍哉にしがみつき泣き崩れる私。
「優花…ゴメンなぁ…本当…ゴメン…」
龍哉…泣いてる……
「俺お前の事本当は手放したくない…でもアイツをほっとく訳にはいかねぇんだ…アイツは寂しいってだけで他人も自分も傷つける…優里から聞いた…優花が教室でレイプされそうになったやつ優里が仕組んだって…二人で話したのも聞いた…ゴメンな…もっと早く気づいてやれなくて…優花…好きだ…今もこれからもずっと愛してる…だけど俺達別れよう…。もう優花を傷つけたくない……だから優花はもっと良い奴みつけて幸せになれ」
「龍哉…っ…」
ーーーーチュッ
私達は打ち上げ花火が上がる中初めて悲しいキスをした。
あー…誰かが言ってた事がある。
人は好きだから別れる時もあるって…。
そっか…私達も好きだから別れるんだ…
「行きなよ…優里ちゃんの所。」