キミがスキ

「私最初は純と付き合ってても心の何処かに龍哉が居た……」


そう。最初は純と付き合ってても龍哉と一緒に撮った写真も飾りっぱなして龍哉が可愛いって言ってくれた髪型ばっかりにしてた…。


「でも…純の優しさとか…悪い所とか…仕草とかもっと知りたいって思ったの…」


私がそう言うと純は遠くを見て言った


「それわさ…同情じゃないの?」



同情…………?


違う…同情なんかじゃない…


「違うよ…」


「俺さ…不安なんだよね…俺ばっかりが好きなんじゃないかって…無理に付き合わせてんじゃないかなって…マジで優花が好きなんだよ…離したくない…」



純の目に一粒の雫が流れた


「純だけが好きな訳ないよ!だって私知ってるもん!純の良い所も悪い所も好きな物だって嫌いな物だって!いっぱいいっぱい知ってる!!私だって大好きなんだもん!」



私知ってる…


自分が辛くても絶対そんな仕草を見せない所。

友達思いな所…

嫌いな物は、もやしで好きな物はチョコ。

それからタバコはメンソール以外吸わない事。

甘酸っぱい香水の匂い


ワックスは女物を使ってる事も

全部全部知ってる………



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