小説案
「あたしは…藤田梓(フジタアズサ)です」
「ふ、藤田梓ちゃん!?うわっ!偶然!」
「…え?」
あたしの名前を聞いた瞬間に驚く徳井さん。
多分、知り合いにあたしと同姓同名の人が居るんだと思う。
まぁ珍しい名前でもないし。
徳井さんは未だに口に手を当てて驚いている。
村上さんはそれを無視して真っ直ぐにあたしを見た。
「……で、どうしたの?こんな所で」
住む所がなくなって…
それに、財布も盗まれたんです…
なんて言っても信じてくれないだろうなあ。