letter
はちみつ2
私は抵抗をやめて先輩の顔を見上げた。
(…先輩…泣いてる?)
先輩の瞳にはうっすらと涙が溜まっている。
「蜜華ちゃんってさ。いつもはちみつの甘い匂いがして美味しそうだよね。」
あぁ…
こんなにドキドキしたのはいつ以来だろう。
ドキドキしすぎて先輩の顔を見れない。
顔を伏せていると,先輩は無理やり私に上を向かせた。
月明かりに,先輩の茶髪が良く映える。