空から愛してる
―手紙―
あれから3週間、私と優は毎日のようにメールしてる。
ほんと、どーでもいい内容ばっかりだけど。
ピロリーン♪
メールが届く。
優からだ。
「おはよー!今日は何か暑いな~。残暑厳しすぎるよ~!」
そんなメールの内容に私は思わず微笑む。
そしてすぐさま返信する。
「おはよっ♪暑いね~><」
くだらない内容だけど、私にとってはすごく楽しい。
優はどう思ってるんだろう…。
いつものように奈緒と待ち合わせて学校に行く。
ロッカーを開けると封筒が入っていた。
私は手にとり、
「奈緒ゴメン!ちょっとトイレ行ってくる!先に教室行ってて。」
この時間は人が少ないから結構気に入ってたり♪
封筒をあけてみる。
中にはとても丁寧な字でこう書かれてあった。
「浅村幸さんへ
貴方は僕のことを
知ってるかどうかは
わかりません。
だけど僕は君のことが
好きです。
放課後、屋上まで
来て下さい。
伊沢直樹 」
ちょっと照れる…。
全然知らない人だけど………
ラブレターなんて貰ったの初めてだよ…。
どうしよう…。
手紙をカバンにしまい教室に戻ると、奈緒が怒ってた。
「幸~!遅いよ!!
心配したんだから!」
怒ってるけど心配そうな表情の奈緒。私はそんな奈緒が好き。
ねぇ奈緒?
私たちってずっとずっと親友だよね?
奈緒は私の大親友だよ
「ゴメ~ン!大丈夫だよーん♪」
そう答えると奈緒が抱き着いてくる。ぎゅっと抱きしめる。
「もぉ!幸ったら♪」
そんなやりとりをしていると、奈緒が私の顔をのぞきこんできた。
「幸?
何かあった?」
図星だ。
奈緒に隠し事なんてしたくないからさっきの手紙のことを全て話した。
ひととおり話したところで奈緒が口をひらいた。
「良かったじゃん!
頑張ってきてね♪」
照れてると、
廊下にいた優の視線に気づく。けれどもすぐに走っていってしまった…。
今の話聞いてたのかな…。
どうしてだろう。
胸が締め付けられる…。