2番目。
いつもあんなにニコニコ笑っている奈々ちゃんが泣くなんて、きっと余程のことがあったんだと思う。


「行かないでほしい」


「行ってあげてほしい」

いろんな思いが交錯して声が出なかった。


無言のまま諒くんを見つめたけれど、諒くんは

「ごめん」

そう言って、私の手をふりほどいた。


そして、1度も私の方を見ることなく奈々ちゃんを追いかけていった。

< 44 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop