バスルーム
~君の魔法が解ける時間~
なんか変な気分。
あたしは昨日からずっとジュンのことが頭からはなれないでいた。
授業中もずっと。
‘いろいろごめん’
あの言葉の意味はなんだったんだろう。
もしかしたらキスしたこと思い出したのかな。
何度かやめようかと思いつつも,やはりあたしはジュンの部屋の前にたどり着いていた。
病人の看病しにきただけだよ。
うん。
昨日いっぺんにジュンのいろんな姿を見たから,こんなに頭からはなれないんだね,きっと。
あたしは無意識のうちにインターホンを鳴らしていた。
ガチャという音とともにジュンの顔が見えた。
昨日最後に見たときよりさらに元気になっているようだった。
頬は相変わらず白いけど,病人の青白さではなく,ちゃんと血が通っている綺麗な白さだった。
『あがって。』
『あ,おじゃましまぁす…』
あたしは囁くようにいって,玄関で靴を揃えた。
ふとジュンを見ると,昨日着ていたびしょ濡れのカッターシャツではなく,真っ白でルーズなシャツを着ていた。
ボタンを3つ,4つ外していて,胸元が見えてかなりセクシーだ。
あたしはなんだか恥ずかしくなってそっぽを向いた。