私にとって唯一の人
桜と健司は同じ中学出身で、いまも同じ高校に通っている。もっとも、中学時代は一緒のクラスになったことはなく、面識もなかった。
高校で同じクラスになり、隣の席になり、仲を深めていった。

桜は高校入学当初から、健司に恋心を抱いていた。だが、健司にそんなそぶりはなく、単なる友達としか思われていないと感じていた。

そんなとき、クラスの子数人で好きな人に告白しよう!という話になり、桜はそれに乗った。

健司がこれまで何十回も告白されているのは知っている。その中には学校1の美少女もいたと聞いている。桜は、見込みはないと思い、いっそのこと、バッサリ振られようと、告白を決意した。
< 2 / 14 >

この作品をシェア

pagetop