私にとって唯一の人
チュッ

小さな小さな音にはっとして、我を取り戻した桜の顔は真っ赤。
目の前には綺麗なカッコイイ健司君。
鼻と鼻とがくっつきそうな近さ。

そして、「チューしちゃった」とちょっと照れながら言う健司君。

「えっえっえっー」
パニック状態の桜は頭を抱えて座りこんでしまった。
そんな桜に苦笑しながら、健司は同じように座りこみ、視線を合わせ、
「柏木 桜ちゃん、僕とお付き合いしてください。大好きだよ」
と満面の笑みで言った。
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