アオイソラ
あたしが猛スピードで教室から出て行ったのを見た柚子が来た。

「空どした!?」

はぁ、と息を整えて言った。

「いろいろあって…」

「そっかぁ。じゃあ、授業サボろっか。」

柚子があたしの手を引いて屋上に向かった。

「で、何があった??」

「実は…」

あたしが気付いた事を全て話した。

「そっか。じゃあ、今空はなんて思ってんの?」

「……好き……」

「ん?なんて?」

聞こえてるくせにわざと聞いてきた。

「好き!大好き!」

だからあたしも大きな声で言った。


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