深紅の花に姫君《旧版》
『よく来た……
聖母アリアの御霊よ…』





頭に直接響く声に
あたしは頭が痛く
座りこみ耳を塞いだ






『汝なぜ…世界を救う?
お前は好きな人間だけを
救えばよいではないか…』





…好きな人間だけ?







『なぜ親しくもない人間に
命をかける』





そうかもしれない…
知らない人間の
ために命を捧げるなんて…
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