ひまわり
『奥様は、余命半年です』
僕は、訳もわからないまま話を聞いてた。
『今の医学では、痛みを和らげることしかできません』
僕の頭には、絶望しかなかった。
彼女の意識が戻っても、家には帰れず、入院生活が続いた。
彼女は自分の心配せず、僕の心配ばかりしていた。
彼女には、まだ言えてない。
言ったところで彼女はやっぱり自分よりも僕を心配するだろう。
この時はただ、僕は怖がってばかりだった。
彼女がいなくなることに。