鳴海‐Narumi‐【短編】
2
俺は実家暮らしだ。

仕事が不規則なシステムエンジニアという事もあって、あまり家族との会話もない。

谷と話をしてから、さらに残業して帰宅すると、既に午前1時だった。

いつもであれば、鳴海家の面々はほぼ就寝している。

フリーターの末弟四郎義久は起きているか寝ているか、いつも良くわからないが、公務員の長男の一郎義宗、妹の三江は寝ているし、定年を迎えた父と母はとっくにいびきをたてているはずだった。
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