鳴海‐Narumi‐【短編】
「とにかくさ、家族会議だよ。何とかしないと鳴海家の名誉が汚されるんだからさ」

そう言うと、三江は俺を引っ張ってリビングに向かった。

リビングに入ると家族会議という雰囲気ではなかった。

父と母はソファですやすや寝ていて、長男の一郎義宗がむっつりとした顔でノートパソコンを覗いている。

末弟の四郎義久は、部屋の隅っこで携帯ゲームに熱中している。
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