鳴海‐Narumi‐【短編】
「鳴海次郎義武なんて他にいないだろ?」

まあ、いるわけがない。

そんな名前で同姓同名だったら、俺はそいつの人生に共感を覚え、親友以上の仲に慣れるだろうと確信している。

イマイチ、状況を把握できていない俺に、谷は、ノートパソコンの画面を見せた。

目に付いたのは、そのサイトのタイトルだった。

『鳴海次郎義武伝』とでかでかとロゴが貼り付けられており、その下には、ぼんやりとした俺の顔がでかでかと掲載されている。

「ああ、俺っすね、これ」
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