鳴海‐Narumi‐【短編】
ふと、気がつくと三江が深刻な顔をしている。

何か思い当たる事があるような顔。

「なあ、三江。お前、なんかわかったのか?」

そう俺が聞くと、「えっ」という顔して首を振る。

「ううん。違う違う。勘違いみたい」

そう言って、自らを納得させるように無理に笑顔を作る。

誰なんだ?
イムランとは?

兄弟全員で真剣にシンキングタイムに入ったが、全く答えは出てこないまま沈黙の時間が過ぎる。
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