鳴海‐Narumi‐【短編】
かい摘んで、再度状況を太郎が説明すると、みるみるうちに父の顔が青ざめていくのがわかった。

なんだ、深刻さが伝わったのだと俺は思っていたのだが、どうも様子がおかしい。

太郎義宗が三江の下着のくだりを説明する頃には、「ああ」と「おお」とか変な調子の相槌を打ちながらも心ここにあらず、といった状態に見えた。
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